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京都育ち、ロンドン住まいのフリーランス・ライター/編集者。デザイン関連のリサーチ仕事もしています。アメリカ、スウェーデンに住んでいたこともあり。ここCurious Nestでは、各国で見知った様々な暮らし方にヒントを得た、ライフスタイル関連のアイディアや情報をお届けします! Hi, welcome to Curious Nest, a lifestyle & interior blog! I'm a Japanese writer/editor/researcher based in London, UK. Here at Curious Nest, I'll be bringing you beauty and intrigue I find mostly in the UK, Sweden and Japan. Articles are in Japanese, however, I'm familiar with English. So, if you have any question or comment, feel free to drop me a line!

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3.18.2013

Style Crush! 〜パレルモの林檎〜


こんにちは!

今日は、インテリア・インスピレーションのお話を。
  
雑誌やウェブサイトを眺めているときだったり、旅先であったり。
私自身も含め、インテリア・スタイリングやデコレーションが好きな人たちって、
いつも無意識にインスピレーションを探して徘徊していると思います(笑)。

私は仕事で割とあちこち行くために、
いろいろな国の様々なインテリアを直に見る機会がある、
とてもラッキーな人間の一人です。

実際に行ってみないと知り得なかったであろう
独特のスタイリングなんかもあったりして・・・

例えばシチリアの首都パレルモを訪れた際には、
歴史あるホテルのがらんとした広間で、
栄耀栄華の余韻を感じる古い優美なテーブルに置かれた真っ赤な林檎が、
下に敷かれたナプキンの白や壁の青とコントラストをなし、
鮮烈なインパクトを放っているのに遭遇。




赤、白、青、ゴールド。
潔い色だけ集めたゴージャス過ぎるほどのセッティングの中、
立派な器に盛られたのでなく、ただポンと清潔なナプキンの上に置かれた林檎、
というのは、少なくとも私にとっては初めて見るタイプのスタイリングでした。

かつて王国として栄えながらも、
不本意なイタリアとの統合によりその勢力と野心を失ったシチリア。
光が反射して道が白く見えるほどの強い太陽を享受して
健やかに育つ農園の果物とは裏腹に、
カラカラに乾いた空気の中で人も建物も土ぼこりにまみれる、
そんなシチリアならではの、
強烈さと瑞々しさ、朽ちたような風雅が入り交じった、
独特のスタイリングだと思いました。

文化の数だけ美しさがあるんだな〜・・・と感銘を受けたものです。

流行らないかもしれないけれど、
没落貴族か何かを連想させる、
色褪せた栄華にあふれるこんなスタイルもやっぱり素敵だと思います。

せっかくなので、その断片は自宅に持ち帰ってきました。

我が家では、ベッドルームのそこかしこで息づいてます。


アクセサリーのフック。
パレルモはこういう小さなフックが有名です。
フックは強度が優れていることでも知られるそう。
確かに、爪が5ミリの極小フックでも
余裕でバスローブの重さに持ちこたえています。
石膏の細工もよく目にしました。
これはリボンですが、多くはお花のモチーフです。
取っ手も様々なものがありますが、
陶器製のものが特にパレルモならでは。
カメオ付き。
こちらはガラス。
上記の3つはIKEAのキャビネット(黒)に付けています。
上の3つ同様、シンプルな家具に付ければ
雰囲気がガラッと変わります。
DIYしたドレッサーにも使用。


だから・・・(「はじめまして」にも書きましたが、)
インテリアに関して一つのスタイルにこだわることができないんですよね。
だってどれもこれも美しいんですもの(笑)。


そうそう、シチリアの歴史に興味がある方には、
シチリア貴族の末裔、トマージ・ディ・ランペドゥーサ作
『山猫』という本がおすすめです。
むかーしむかし、バート・ランカスターやアラン・ドロン出演で、
ハリウッドで映画化(同名タイトル)もされた本です。


それでは今日はこのへんで・・・

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