About Me

自分の写真
London, United Kingdom
京都育ち、ロンドン住まいのフリーランス・ライター/編集者。デザイン関連のリサーチ仕事もしています。アメリカ、スウェーデンに住んでいたこともあり。ここCurious Nestでは、各国で見知った様々な暮らし方にヒントを得た、ライフスタイル関連のアイディアや情報をお届けします! Hi, welcome to Curious Nest, a lifestyle & interior blog! I'm a Japanese writer/editor/researcher based in London, UK. Here at Curious Nest, I'll be bringing you beauty and intrigue I find mostly in the UK, Sweden and Japan. Articles are in Japanese, however, I'm familiar with English. So, if you have any question or comment, feel free to drop me a line!

Mail Me

名前

メール *

メッセージ *

8.22.2013

京三昧、和三昧 Vol.4





こんにちは♪



突然ですが、「松花堂弁当」といえば、

十字に仕切られた四角い箱に彩りの良い料理がちりばめられた、
雅なお弁当のことですよね。
あちこちの料理屋さんで見かけるおなじみのお弁当だと思いますが、
その起源についてご存知の方って、意外と少ないのではないでしょうか?

京都のおすすめスポット案内Vol.4、最終回となる今回は、
京都府指定文化財『松花堂』についてご紹介します。

***

そもそも松花堂とは、
江戸時代初期、現在の京都府八幡市にある石清水八幡宮の僧侶であった松花堂昭乗が、
お宮のある男山の麓に構えた草庵(質素な執務小屋)のことです。

文化人でもあった彼は、
農家が種入れとして使用していた入れ物にインスパイアされて自ら箱をこしらえ、
絵の具入れやタバコ盆として愛用していたそうで。

そう、もうお気づきでしょう、その箱こそが、あの十字の仕切りが付いた箱。
そして松花堂弁当とは、
高級料亭『吉兆』の創始者が、
後世になり当の箱を基に考案したものなんだそうです。

***

明治の始めに少し南方に移築されたものの、
今も八幡にある松花堂は、
緑のまぶしい日本庭園に囲まれ、吉兆も併設されています。

観光名所がひしめく京都市からは離れる場所柄、
人も少なく静かで、庭園内はのんびり散策し放題。
混み合っていないので、受付で買った鯉のえさを池に撒いて、
ぼんやり鯉と戯れるなんていう楽しみ方もできます。

京都の場合、似たような庭園だと銀閣寺が挙げられますが、
あちらは人気の観光スポットだけに人の数が多すぎて、順路など列になってじりじり進んで行く感じ。
それに比べると本当にゆっくりと風景を満喫できます。
秋には紅葉、春先には見事な椿も見られるそう。
四季を通じて楽しめそうですね。







吉兆ではもちろん、松花堂弁当がいただけます。
私たちもいただいてきました。
黒竹や亀甲竹など珍しい竹が生い茂る青々とした庭園を眺めながら、
日本らしい細やかさ、上品な雅が際立つお弁当をゆったりと。
日本人に生まれて良かったなあと思えるひとときです。



訪れる人のそれほど多くないいわゆる穴場だけに、
こっそりおすすめしたいとっておきの場所。
お天気の良い日に、松花堂昭乗が勤めた石清水八幡宮と併せて訪れたい風流なスポットです。

***

ところで、この松花堂庭園、実は実家から徒歩圏内にあります。
というわけでかなり以前からその存在は知っていましたが、
訪れたのはなんと今回が初めて(汗)。灯台下暗しもいいところです。
ところが、先日松花堂のことに触れた折にコメントをくださったあるブロガーさんも、
近隣にご実家がありながら訪れてみたのはごく最近と、まったく同じ境遇だったそう(驚)。
日本は歴史がありますから、
皆さんも探してみると、ご近所に穴場がさくさく見つかるかもしれませんね(笑)。

地元民的には、石清水八幡宮とセットで訪れるなら、
良く晴れた秋の日、山のもみじが赤く染まった頃がおすすめです。

石清水八幡宮は、日本三大八幡宮のひとつ。
男山の山頂にそびえ、「やわたのはちまんさん」として親しまれる神社です。
「勝負の神様」としても知られるので、何か勝負事を控えた方はぜひ。
私も受験のときは大変お世話になりました(笑)。

ちなみに、現在松花堂は茅葺き屋根の葺き替え工事中です。
庭園は通常通り散策できますが、松花堂自体もじっくり眺めたい方は、
工事の進捗状況を下記リンクのサイトでご確認の上、お出かけくださいね。



追記:当記事内に「松花堂庭園の近くにご実家のあるブロガーさん」

として登場したAさんが後日コメントをくださり、
その中で松花堂庭園への詳しいアクセス方法を書いてくださいました♪ 
下のコメント欄でご覧になれますので、お出かけの際にはぜひご参考になさってください。


〒614-8077
京都府八幡市八幡女郎花43番地
Tel: 075-981-0010

Tel: 075-971-3311(予約)

〒614-8588 
京都府八幡市八幡高坊30 
Tel: 075-981-3001



2 件のコメント:

  1. まさかロンドンで自分の地元を紹介されたブログ記事をめにすることになるとは思いませんでした(笑)
    松花堂へ公共の交通機関で来られる場合、京阪八幡駅からバスもしくは、京阪樟葉駅からバスですが、樟葉駅からの方がバスの本数が多いのでお奨めです。
    最寄は「大芝・松花堂前」ですがバス路線によって松花堂の目の前のバス停ではなく手前の道で右折してしまうバスもありますので近隣の地図をお持ちになった方が無難かと。(時々道に迷っている方を見かけます・・)

    八幡市は京都の中でもメジャーな観光地とは言えないですが、石清水八幡宮と共に松花堂に来られるのも良いですね。
    石清水八幡宮にはエジソン記念碑なんていうのもあってエジソンが八幡の竹をフィラメントに使ったとかなんとかで八幡市民の間では誇りとなっていますよ(笑)

    私が生まれ育った愛着たっぷりの八幡市を素敵にご紹介して下さりありがとうございました!
    日本に次回帰国した際には八幡散策してみたいと思います♪

    返信削除
    返信
    1. Aさんこんにちは♪

      エジソンの逸話は確かに八幡市民の密かな誇りですよね(笑)。私も小さな頃からエジソンが他人とは思えなかったせいか、彼に関するどうでもいいことを知ってたりします。脳の重量が大きかったとか、全然寝ないで研究を続けても平気な人だったとか・・・(笑)。

      松花堂への詳しいアクセス方法、どうもありがとうございます。コメントのこと、記事に追記させていただきますね。

      次回ご帰国の際には、ぜひ八幡散策楽しんできてください♪

      削除